「ママ」や「ナンバーワン」や「社長」に対する厳しい目線
役職だけに従う時代はもう終わった
ママタイトルやお店のナンバーワン、社長になることによって、当然周囲からの扱いも変わりますし、給料に直結する可能性も高いでしょう。だからこそ、どうせやっているならば一度は目指すべき場所です。しかし、力のある立場だからこその大きな誤解が存在しています。その誤解を知るか知らないかで、その後の行動には大きな差がつくことでしょう。
「ママだから」「社長だから」だけで偉いわけではない
自分はママだから、社長だからという事実だけで偉いと考え、そう振る舞っている人をよく見かけます。確かに、それなりの努力をしてやっとその立場にいるわけですから、気持ちも分かります。ただ、ママや社長になることがゴールではなく、ママや社長になってからどういう仕事をして、中長期的な成功をもたらすか、が本来の目的ですよね。残念ながら、ママや社長になったことで満足してしまい、周囲から尊敬されていない人を沢山見かけました。それでは本来の目的を果たせるわけもありません。
人が本能的に行う自動カテゴリー分け
人は初めての人に会った時に、その人のことを少しでも理解するために、本能的にその人の立場と背景を考え、カテゴリー分けします。そして、分けられたカテゴリーに応じて、この人は最低限こういう人間性だろう、こういう仕事をするだろうと推察、つまりは期待をするわけです。例えば、銀座初めてのホステスさんに初めて会ったとしたら、「銀座初めてだし、銀座のこと知らなくて当然」「水割りの作り方が少々不器用でも仕方ない、むしろ可愛い」という期待値の低いカテゴリーに自動的に分けることとなります。
ママや社長に対してはどうか
では、ママや社長に初めて会った時に、人はどのように考え、どのようにカテゴリー分けを行うでしょうか。それは、「ママや社長になっているわけだから、仕事ができるのは当然として、人間性もしっかりしている人なのだろう」「その立場になったまでのプロセスで沢山苦労して努力して、その分人間としても成熟している人なのだろう」「というかそうでなくてはいけない」と。つまり、ママや社長という事実の背景を推察し、大いに期待値の高いカテゴリーに振り分けられることとなります。
期待が失望を生む
期待されることは幸せなことです。仕事していている以上、上司からも期待されるような振る舞いを目指すべきです。しかし、その人の本来の実力を超えた期待は、ほとんど失望を生みます。⇒参照 「病む」原因の栄えある第一位
知ったかぶりが嫌われる理由
知ったぶりの人が嫌われる理由もカテゴリー分けと期待に関係しています。知ったぶることによって無駄に自分の期待値をあげ、結局ばれて、その期待値分失望される、という流れです。良くホステスとし恰好つけたくて、どんな話題にもつっこみ、聞いたことある浅い知識を語る人がいますが、無駄に期待値を上げて失望されて嫌われるので辞めた方がよいです。1ミリも格好よくありません。
立場がある人からの命令を必ず聞くわけではない
立場ある人からの命令は、表向きは聞くふりはするでしょう。しかし、失望の感情をもっている人からの命令に高いモチベーションをもって取り組むひとはほとんどいないでしょう。仕事は、最低限やって当たり前のことにどんなオリジナリティを加えられるかで優劣が決まります。そして、オリジナリティを加えるためには必ずモチベーションが必要です。モチベーションがなければ、オリジナリティを加えることはありませんし、何ならさぼります。いや仕事でしょ、と考える人もいるでしょうが、人間そんなに単純な生き物ではありません。
カテゴリー分けを逆に利用する
人のカテゴリー分けを逆に利用するアイディアも考えられます。それはママや社長に対してのイメージを良い方向に裏切ることです。例えば立場ある人って、弱みを見せることが立場上格好悪いと考えている人が多いです。しかし、弱みを見せることってそんなに格好悪いことでしょうか。完璧な人間なんていなことは全員が理解しています。人がそれを聞いた時こう思うはずです。「立場ある人って弱みを見せないイメージだけど、この人はそれを言ってくれたわけだから潔い、信頼してくれている」と。立場がある人が言うからこそ、そのカテゴリーのイメージからのブレ幅が大きい分、より心に残るのではないでしょうか。
役職だけに従う時代はもう終わった
立場があるというだけで、周囲の期待値が勝手に上がります。少なくとも、その立場を乱暴にふりかざし、あぐらをかいている人には誰も着いていきませんし成功は絶対ありません。立場があるということ。だからこそ誰よりも日々勉強を続け、人間性を磨いていく必要があるのではないでしょうか。