あと20年この商売で食う覚悟がないなら絶対的引き際を決めないと地獄
リスクを制する者は人生を制する
銀座のクラブ業は、素晴らしい商売であると自信をもって言えます。人生において得た方が良い体験ができるチャンスが沢山転がっています。しかしながら一方で、煌びやかな世界だからこそ、今は気がついていないけど追々取返しのつかない事態を引き起こすリスクを孕みます。誘惑が非常に多いです。ママになって自分のお店をもつことが目標な方、とても素晴らしいと思いますし是非実現して欲しいです。しかし、そう思える人は全体の1%とかですよね。残りの99%の方はいずれこの仕事を辞めるでしょう。どうせ辞めるならば仕方なく辞めるのではなく、自分の納得したタイミングできっぱり辞めるにこしたことはありません。そのタイミングがあなたのその後の人生を大きく左右する可能性が高いでしょう。
煌びやかで楽しい業界だからこそ
これは水商売全般に言えることですが、この業界は辞めるタイミングを見つけるのが異常に難しいです。稼げる額が他の業態より圧倒的に多いのは言うまでもありませんが、常にお酒を飲み、目の前で大きなお金が動く様はなかなか他の業態で味わえるものではありません。はっきり言って、とても楽しく、時にはその経験だけで自分が凄い人間になったと勘違いしてしまします。よく30歳までで辞める、という話を聞きますが、そのうち8割が辞められません。さらにいえば、一度辞めても出戻り率がとても高いです。それだけ良くも悪くも、魅力的な業態ということです。
入口は易く、辞めるのは難く
一定以上見た目が良ければ働き口はあります。やる気がなくても雇われます。だから勘違いして自己評価を高く見積もりすぎたり、甘える人が多いです。そしてその甘えは、多少時間の経過した後、一気にあなたの選択肢を狭くします。やる気なくても雇ってもらったあなたは、残念ながらただの数合わせです。
年齢なんて関係なくない
年齢は重要です。ただし、これは単純に若いことが良いという意味ではありません。人は、初見でその人のことを判断する際に、知れる情報からその人の背景を類推します。その流れにおいて、年齢は非常に大きな情報源です。要するに、年齢がそれなりにいっている=それなりに仕事や人生経験を積んできているはず、と判断するわけです。その分、勝手に期待されることが多くなり、許されることは減ります。
プライベートの時間がつくりづらい
職業柄、営業の延長戦で休日を使う機会も多いでしょう。よって、仕事と休みの差が作りづらいです。仕事関連の誘いも多いため、プライベートがなくなり、仕事のためにたまのプライベートは家で寝ている、のような状態になっている人が多いです。今が頑張り時と言いながら、ずるずる時間だけが過ぎていきます。
お金は全てではないが、力の証明となり誘惑となる
銀座のクラブのお客様は本当にお金持ちだらけです。しかも、一般的な金持ちから3段階くらい上のお金持ちです。人間は本能的に、お金を持っているという事実でこの人は凄いと見がちです。だからこそ、お金持ちからの言葉は説得力が非常に高いです。仮にそれが嘘でも。そんな人たちに囲まれて仕事をしているわけですから、一般的な感覚が大いにずれます。あなたが生きている環境は一般の方々に囲まれているため、この感覚のずれは大きなギャップを生みます。ちなみに、これは金銭感覚に限った話ではありません。
辞める目標を他力本願なものにするほど怖いものはない
結婚して幸せな家庭をつくること、は女性にとっての憧れランキング1位なことは言うまでもないでしょう。しかし、「何歳までに良い男性と結婚して、この商売からあがる」という目標を言う人がいますが、こんな他力本願な内容は目標でもなんでもありませんし、ただの夢です。目標は自分でコントロールできるものでなくては意味がありません。そしてこのタイプの人は大概その夢を達成できず、ずるずるこの商売を続けます。
結婚するという夢のまた夢を言い訳にする
このタイプの人は、仕事で壁にぶつかった時に、この夢を言い訳にします。「どうせ私はあがるから、客なんていらない」と。結果、仕事から何も学びませんし、結果も残しません。そしてあとから気がつきます。あの時に努力しておけば良かったと。
リスクを制する者は人生を制する
夢をもつことは大事です。夢が人生を明るくします。
しかし夢とは、自力でつかみ取るものであって、他力本願で舞い込んでくることはただ運が良い場合だけです。しかも、それが本当に運が良かったかどうかなんて後になってみないと分かりません。全てのことが、後になってみないとそれが正解だなんて分からない、ということ。
クラブ業は魅力も誘惑も沢山あります。しかし一歩間違えると、時間だけが経過していて、残っているのは少しだけの貯金、なんてことも大いにありうります。どんな夢をもってどんな行動を選択するかはあなたの自由ですが、自分を見失いやすい環境であるという事実は頭の片隅においておいても良いのではないでしょうか。