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ママになることはメリットばかりではない

器量のない権力ほど、危険なものはない

黒服やお客さんから、このように言われたことはありませんでしょうか。「ママになればお客さんも増えるし、売上も上がる」と。結論、これは半分正解で半分間違いです。

確かに売上は増える

ママになれば、既存の多くのお客さんは歓迎する可能性も高いでしょうし、ママになったからには、と単価が上がることもよくあります。これは、今まで既存のお客さんと強固な信頼関係を築いてきたことの結果であり、その上でのママになることの最大のメリットでしょう。

放っておいても必ずお客さんの組数は減る

既存のお客さんの組数は1年後必ず減ります。人間関係の変化、健康面の変化、ビジネス環境の悪化、他の店で彼女ができる、等々色々考えられます。特に健康面とビジネス環境の悪化については、あなたの努力とは全く無関係ですので、止める手立てはありません。必ず減るとしたら、減る速度よりも増やす速度を上げるほかありません。

ママとして他の席に挨拶に入る

これが最も誤解されている点です。ママは他の女性の席に、ママとしての挨拶という形で呼ばれたりします。お店側も、お店の看板としてのママとして積極的にお客様に紹介します。これがなされれば、元々1流のプレイヤーであるママですから、今まで以上の速度でお客さんが増えていくはずです。ママになることは良いことばかりに感じますが、この他の席に挨拶に入るという流れには大事な前提が2つ抜けています。

抜けている前提1 お客さんのニーズがあるか問題

お客さんの席に紹介するわけですから、最低限お客さんからの「ママと話してみたい」という感情が必要です。しかし、現実としては、ママだからという理由だけでお客さんが積極的に席に呼ぶ場面はかなり減ったと言わざるおえません。むしろ面倒だからやめてくれという方すらいます。そのお客さん感情の変化の最も大きな要因として、ママが増えすぎた、というのがあります。率直に申し上げ、昔に比べママになるハードルがかなり下がりママの総数が圧倒的に増えた結果、ママというブランドがかなり下がったという結論でしょう。よって、お客様もママというブランドに対して直ちに惹かれると考えるのは甘い、ということです。

抜けている前提2 結局席に呼ぶのは担当の女性

ママというブランドが低下している現在、お客様から「ママだから席に呼んで」と言われることは稀です。ほとんどのケースで、その担当の女性発信で「お世話になっているママだから」ということでお席に呼ぶこととなります。そんな場面を想像した際、あなたが担当女性であれば、どんなママを呼びたいと考えますか。少なからずお客さんに合いそうと考えるでしょうが、それと同等以上に、ママとして日々どのくらいお世話になっているか、ママの人間性を考えるのではないでしょうか。要するに、席に呼ばれるかどうかは、ママとしての器量をもって、その女性にどのように日々接することがきているかにかかっているということです。

ママ増えすぎた問題によって女性からの見方も変わっている

新しいママが入店する際、多くの既存の女性が一言目にどんな反応するかご存じですか。「どんなママなの?」「また変わった性格のママなんじゃないの?」です。つまり、ママだからきっと凄い人なのだろうという感情の前に、ママだから器量が備わっていて当たり前とかなり厳しい目で見られている、ということです。そして残念ながら、売上がそれなりという理由だけでママとしての器量が全く備わっていないママも複数人います。だからこそ、それを知っている女性達は、より厳しい目で見ているのでしょう。

店側も紹介したい気持ちは山々

店舗からすれば、当然ママは看板です。そして、プレイヤーとして1流のママをお客さんに紹介することは、1組でも多くのお客さんにお店を気に入ってもらうためにも合理的な戦略なことは明白です。しかし、お客さんの要望なしに、担当の女性の了解なしにママを席に着けることはできませんし、店としてするべきではありません。その担当の女性が誰であっても、その女性の席はその女性の意志を最大限尊重する必要があります。

ママだからこそ慎重に扱われる

お客さんからすれば、変なヘルプ女性が席に付いても、「変な女性だな」で済むでしょう。しかし、それがママだとしたら、直ちに「変な店だな」と言われても何も言い返せません。ママだからこそ良くも悪くも影響力が大きいということです。

器量のない権力ほど、危険なものはない

折角ホステスをやっているなら、皆ママを目指して欲しい気持ちもあります。ママを目指して努力することは、売上以外にも得るものは沢山あるからです。しかし、現実は厳しくママになるデメリットは存在しています。せっかくママになったのに、にっちもさっちもいかない、なんて状態にならないために。まずは、最も重要なママたる器量は何かを考えてみてはいかがでしょうか。